
国立新美術館の「ルーヴル美術館展」を取り上げるならばやはりヨハネス・フェルメール
(Johannes Vermeer)の『天文学者(De astronoom)』を語らなければならないだろう。
実物を見てみると意外と顔のフォーカスは甘いのであるが、気になったところは窓枠の下の
部分と地球儀の中心を取り巻く枠と人物の背後の絵の額縁の下の部分が一直線に並んでいる
ことで、それならば『天文学者』と対になっている作品と言われているフランクフルトの
シュテーデル美術館所蔵の『地理学者(De geograaf)』はどのような構図になっているのか。

人物が持っている分割コンパスの開いている形が、窓枠の下の部分とテーブルの上にある巻物が
作る三角状と類似し、さらに人物の後頭部のタンスによって出来ている影が三角状になっている。
この単純な「水平線」と「鋭角」の対照の妙が2作品の美の基礎になっているような気がする。